2011年5月1日日曜日

人種問題の深さ

このブログを書き始めてから人種問題には触れてこなかった。

昨日の解剖実験室であった出来事。 
解剖している遺体の水分が少なくなると乾燥して傷むので時たま保湿液をスプレーして乾燥を防ぐ事がある。 
たまたま学生がスプレーを吹きかけていると向かいにいた生徒数人にスプレーが少し掛かってしまったようだ。 スプレーを吹きかけていた学生(白人女子)は直ぐに『あっ、、ごめんなさいね~』と軽く謝ったがスプレーが当たった側の学生のうちの一人(黒人女子)が凄い勢いで喰ってかかった。
教授はたまたまその場に居なくてその黒人女子学生の文句で周りが一斉にし~んとなった。
だれも言葉を発せず、、。 
傍に居た一人が『まあまあ、、彼女もわざと掛けた訳じゃないし、あなた一人がスプレーで濡れた訳じゃない、、そこの数人みんな濡れたんだよ』 という調子で声をかけたら 何故だか黒人女子の怒りにますます火に油を注いだようで声が大きくなる。 虫の居所が悪かったのか地雷を踏んだようだ。 
(子供じゃないんだからそんな事くらいで怒るなよ、、ったく、、)
いい加減皆うんざりしてその場を離れた。

個人的にはたかがスプレー掛かったくらいで死ぬわけじゃあるまいし(私だって過去何度も掛かったり、逆に人に掛けてしまったりしたし、、)正直、このクソ忙しく難しい授業中にめんどくさい子だな~と思った。 
ただ、その黒人女子にはっきりと誰も何も言わないし言えない雰囲気だった。
もしも言ったら人種差別!と声高に訴えられるだろうから、、。

問題はどっちがスプレーを掛けた掛けられた、、ではなく人種問題があまりに微妙な問題なので一方が言いたいことを言えなくなってしまっている事。 
例え片方が差別なんてしていなくてももう片方が差別だ!と叫んだら大問題になってしまう社会になっている。
お互い言いたいことを我慢している、、アメリカの過去の不幸な負の遺産を垣間見た。

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